龍 山 標高1,362m(東北の百名山)
                                
   登頂日'06.11.25

 11月も後半に入ると紅葉は終わりとなり、一段と寒さが厳しくなってきた。
 23日になると標高1,000m以上の山々は雪化粧しており、もう登山は春までお休みだなと思ったのだが、25日朝早く起きてみると凄く天気が良い。
 外に出て雁戸山の方向を見ると、この時期にしては珍しく雲一つ無く、山頂方面を見ると雪が消えたのか白くは無かった。
 これは今年最後の登山日和だと思い早速友人に電話した所「雁戸山にでも行ってみるか」となり10時に家を出発!所が・・・・・・・
 笹谷峠に向かい車を走らせたのだが
 笹谷トンネルの入口方面で笹谷峠行きの道路はゲートがふさがれていた。
 もう冬季の通行止めに入っていたのである。関沢に車を止めてここから歩いて登る事になるのだが、急遽予定を変更しまだ登った事の無い山「龍山」へと向かったのである。
 龍山は山形市内の南西に聳え、標高は雁戸山より100m位低いのだが、近い為に一番大きく見えて千歳山と並んで山形市民に馴染みのある山で東北100名山でもある。
↑南ジャスコ方面から望んだ龍山。
 西蔵王高原から望んだ龍山→
 中央の薄緑部分が放牧場で登山口となる。
 ここに登山口と書いて有ったので、左方面へと向かって行ったのだが・・・・・・・・・・

 ここは放牧場でもあり、大山桜の名所としても知られており、5月の連休になると駐車場が満杯になるほど賑わう。
 案内板の左側が駐車場となっている→

 既に先客がいるようで車が3台ばかり止まっていた。
 土曜日の割に少ないと思ったが、もうシーズンは終わっているのだ。
 
 上の案内板を拡大したものだが「龍山登山者の皆様へ」を見ると前滝コースは上級者向け、中級者は「姥神コース」をご利用下さいと書いてあったので、その通りにしようと思って出発したのだが何故か進んで行った道は「前滝コース」だった。
 途中からそれぞれのコースに分かれる様になっており、その分かれ道にハッキリとした案内板が無かったから間違ってしまったのだと?
 登山口を出発したのが11時20分、30分位歩いていたら「わらじぬぎ石」なる所に着いた。
 早くもここで昼食となる。
 コースもここまでは平坦地のようなハイキングコース?だったが、この先に今まで体験した事も無いような険しく厳しい道が待ち受けていようとは・・・・
 龍山川の源流と書かれている所が、コースの分かれ目だったようだがそこには案内板とか何も目印は無く左に曲がったのが間違いだった?勾配が70度も有りそうな登りが続きロープが張り巡らされている。ロープを握って足をかけようとしても掛けるところは無く、両手でロープをしっかりと引き寄せよじ登る。そしてロープが無い所は木の根に掴まったりの連続、手が滑ったりかけた足が外れたりしたら沢に転落である。
勿論ロープが切れたり、掴んだ木の根が折れたりしたら頭から真っ逆さまで岩に激突!!
とても写真を撮る余裕はなく山頂に着くまで写真無しとなってしまった。
↓→沢の水は寒さの為凍り付き殆ど流れていない。
日陰の気温はおそらく氷点下だろう。
 どうなる事かと、無事家に帰る事が出来るのかと、命懸けでどうにか山頂へ!
 命懸けで山登りとなったのは初めて!
 しかも日陰は前日積もった雪が残っており、雪がない所でも雪柱が続き全く息の抜ける所は無かった。
 龍山山頂にも神社が!
 斎藤茂吉の歌碑が→

 山頂は360度の大展望!
 苦労の詮があってか雲一つ無い素晴らしい光景!

 ただ時間が遅い為か(午後3時頃)太陽の光が弱くなっており、写真を撮るのにISOを上げ過ぎてしまった為か画質が少々ダウン!

 北西には手前の葉山(村山)と鳥海山(右側)がくっきりと↓

 (画質は最悪!)
←葉山の左隣には「月山」が!
その隣の姥ヶ岳、湯殿山までもが真っ白に!

 手前が山形市街(霞城公園を中心に)
真っ正面の西側には
  「朝日連峰」が
 中央の尖った所が「大朝日岳」

 さすが迫力がある。
 反対の南東方面、直ぐ側が
  「蔵王山」とスキー場
ロープウェイがフル稼動していた。

白くなっているのが「熊野岳」
 北東方面には北蔵王の「雁戸山」と「南雁戸山」







 鳥海山、月山、大朝日岳、蔵王と日本百名山の4名山が一望出来、飯豊連峰まで見えたのでもしかしたら飯豊山まで見えていたのかも知れない?
蔵王の鳥兜山に行った時はハッキリと確認出来た。
 山頂に着いたのは14時30分、随分と時間が掛かってしまった。
 この分では日没まで駐車場まで辿り着けるのか心配になったりしたが下山は2時間掛からない。
 下山は姥神コースを通ったので比較的スムーズに下山する事が出来た。
 ←ふと見ると「乳母神コース」と書いてある。
 「姥神コース」読み方は同じだが少々意味は?
 
 間違って上級者コースに入り悪戦苦闘してしまったがなんとか無事今年の「登り納め」をする事が出来た。
 例年だとこの時期、既に積雪の為冬山登山となる。

                                   '06.11.27作成 '13.07.21更新 simozyo

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