白き鳥が飛び立つが如くに!

         羽 黒 山 五 重 塔
                              出羽神社(いではじんじゃ)
 
山形県鶴岡市(旧羽黒町と旧朝日村)に聳える修験道の山・出羽三山、その三山の一つ羽黒山に「羽黒山五重塔」がある。
 東北地方の日本海側では有一の「日本国宝」に指定されており、素木造りのこの美しい五重塔は「白き鳥が飛び立つが如くに!」と例えられている。
 私はこの美しさに魅せられここ数年、年に3〜4度は訪れ登っている。

尚地元紙に10/6付けで「出羽三山を中心にしたエリアについて、県は国に対し、世界遺産候補として提案する方針を表明した。文化庁が、登録手続きや基準の明確化を目的に…」とあった。当初2010年を目処としていたが、かなり早めたようである。
↑クリックしていただければ、大きな写真が開いて明細が解ります。
 羽黒山に向かい走ってゆくと大きな赤い鳥居が見えてくる。
 山形から車で高速使わず、向かっていったら2時間10分もかかってしまった。

 

石鳥居があり、その後に見えるのが随神門、参道の入口である。

駐車場は直ぐ側にある


 参道の石段は2,446段で延々と続く登りは所要時間が約1時間。


 随神門を通ると継子坂、直ぐ急な下りの石段となる。
 一瞬帰りはここを登らなければと頭を過ぎったりするが、それは全体の範囲から見れば、ほんの僅かな距離でしかない。

 

 その下り切った所に5〜6戸の神社が有った。  ↓

 神社を過ぎると祓川にかかる赤い橋(祓川神橋)が見えてくる。清流は月山に源流を発し、昔出羽三山に参拝する人々は全てこの川で身を清めたという。橋は、過去何回か修復を繰り返し現在の橋は昭和52年のもの
祓川神橋↓

その直ぐ側に「須賀の滝」と不動尊が見える。→
 祓川神橋から先は聖域として、今でも修験者は厳冬時に身を清めている。

 祓川神橋から五分も歩かない内に目に入る景色!
 延々と続く石段の両側には樹齢3〜600年の杉並木(国の特別天然記念物)が続く(その数400本以上)が、その中で一際目立って大きいのがこの杉で、樹齢1000年以上といわれる古杉は天然記念物で「爺杉」(じじすぎ)、以前は婆杉(ばばすぎ)もあったが台風で倒れてしまったとの事。
 その右奥には五重塔が!
 
 国宝「羽黒山五重塔」、初めて訪れた人は思わず「お〜!」とため息を漏らしたりしてます。
 迫力もあり(高さ29m)その美しさに口をぽっかりと開けて見上げる光景が?
  爺杉!
↑没革 これでは見えませんので写真をクリックしていただけば大きい写真が開きます。

五重塔を過ぎると一の坂が始まる。

 延々と続く石段と杉並木。
二の坂が一番きつく長い石段だが、その途中に
ある茶屋。一息付きたくなる場所である。
 三の坂を登り切れれば山頂に到着!
 尚体力に自信が無い人は山頂まで有料道路
が有るので一気に登れます。
三の坂の入口から右折し500m位進むと南谷と言う所に出る。

 羽黒山南谷別院跡
約300年前羽黒山第50代別当天宥法印が築造した別当寺の別院跡である。今は一部の礎石を残すだけであるが院をめぐって池を配した庭園は周囲の自然を巧みに取り入れて名園の面影を今に伝えている。県指定史跡。全国かおり風景100選に選定されている。(
引用です)
好天日のお昼だというのに日はあたらず薄暗く、じめじめとして、あまり人が入って行かないのか寂しい感じだ。一人で歩いていると心細い!


芭蕉の「有難や雪をかほらす南谷」の句碑がある。
 
 三の坂が徐々に緩い坂になると見えてくるのが赤い鳥居!坂はそこで終点、羽黒山の頂上となる。
鳥居を過ぎて一番手前にあるのが「厳島神社」
    そこには迫力のある彫り物が→
↑写真をクリックしていただくと大きい画面が開
きます。

 その直ぐ隣には
「蜂子神社」


 石段を登り切り、赤い鳥居を潜れば山頂に到着!
 三神合祭殿→
月山・出羽神社・湯殿山の三神を合祭した日本随一の大社殿で、その大きさには迫力が有ります。

 










山頂の駐車場、ここには庄内交通のバスターミ
ナルや売店が建ち並んでいる。
出羽三山歴史博物館
鏡池から出土した500面のうち190面の銅鏡や
仏像などが展示されている。また松尾芭蕉に関
する古文書も必見。


 最後にこの一年間で撮った五重塔の写真を並べて見ました。
 一番右側の写真のみ510万画素のデジカメでサイズが少々違います。
 
↓それぞれの写真をクリックして頂ければ拡大した写真が開きます。     年月日は撮影月日
'06.5.22 '06.5.22 '06.3.27 '05.2.27
 5/22の写真は左が正午前、右は3時過ぎで撮ったもの。日中は杉林に囲まれている為、日が当たらず中々思うように撮れずにいたが、EOS5Dで撮ったのが最高の出来となりました。
 3時を過ぎると西から一部日が当たり、これも難しい条件。それよりも両側に立つ杉の大木が邪魔をする。
 3/22の時はまさかこんなに残雪が有ろうとはと思いつつズボズボと抜かりながら山頂まで到達!
 写真は正午頃で雪で反射した太陽の光を下から受けた建物が巧く撮れました。(自己満足)
 '05.2.27の時は大雪でここまで到着するのが精一杯だったが、この雪景色も何とも言えない雰囲気ではあった。
 04年5月に一週間京都と奈良に留まり社寺を探索した時、法隆寺を初め色々な五重塔を見てきたが羽黒山のは勝るとも劣らない素晴らしいものだと思っている。
'06.10.06更新 simozyo
2013.07.21更新

山形の名山・里山に