1.最初のシステム構築まで |
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3.第三次システム構築 |
PIONEER レコードプレ−ヤー PL-41A |
SANSUI プリメインアンプ AU-666 |
SANSUI 4chシンセサイザー QS-1 |
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SANSUI QS方式による独自の位相変調回路と位相シフターを搭載した4チャンネル・シンセサイザーで、QS−1とリア用のパワーアンプ及びスピーカーを追加する事で、4チャンネル再生が可能となる。 |
COLOMBIA パワーアンプ POA-200 |
音響業界を見るとアンサンブル式ステレオ(一体型)から、セパレート型三点式ステレオへと主流が変化して行く過度期に当たり、コンポーネントも又ブームを引き起こし始めた時期で、オーディオとかコンポとかに関する雑誌も結構増えて、オーディオ評論家なる先生方がその時期に各社から発売されたコンポを種類別に聞き比べ批評する、このような記事を載せる雑誌が売れるという状況が結構長く続いたように思う。
我々素人にとっては音響効果の優れた施設で、色々なメーカーの多種多様な機種を組み合わせて音が聞ける事は絶対に不可能な話で、やはり専門家・評論家の試験して批評した内容を読んで自分が購入する際の参考にしたいと思うのが当然で、残念ながらそれしか方法が無かったように思う。 ただ注意しなければいけないのはメーカーの宣伝に利用されるとか一評論家の偏った評論とか、色々とあったようではある。
それはさておいて、都会に住んでいれば大手販売店が売れ筋のコンポを店に並べていて、希望の組み合わせで聞かせてくれたりしたが、地方にいたらそれも無理である。
そのような時期に私は再び新しいシステムを構築したいと思うようになる。
やはりオーディオ関連の雑誌を読みあさり、又参考にさせて頂き充分に検討を重ね、その時期にベストセラーとなった製品を中心に狙いを絞ったものである。
あの頃権威のあったグランプリはどれだったんだろう?
随分と色々な企業で賞を出していたものだと感心してしまう。(今回調べて解った)
ステレオサウンド社 ステレオサウンドグランプリ(この一年間に発売された全ての
オーディオ製品に贈られる賞で総合的に審査される。)
音楽の友社 ベストバイコンポ(12人の評論家が現在発売されている製品を
価格別に選ぶおすすめコンポネントの賞)
(株)アイエー出版 ベストステレオコンポグランプリ
音元出版 オーディオ銘機賞
ラジオ技術社 日本ステレオコンポグランプリ
機器にこんなステッカーが付いていた。 |
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このオーディオブームの全盛時代にオーディオ御三家と称された(サン・トリ・パイ)つまり山水電気、トリオ(現JVCケンウッド、パイオニア3社の人気が群を抜いていたと思う。
各方面のデータを先生方の意見を参考にし検討して行くとどうしてもSANSUIとパイオニアを中心にならざるを得ない事になり迷ってしまうが、その中で苦心の上選んだのがこの上及び左の写真の製品で実際全て揃うのは金銭的な問題もあって2年後となる。
例えばプリメインアンプ一台取っても¥52,500円だから当時の私の月給よりも高かったのである。
・プリメインアンプ SANSUI AU−666
同じSANSUIのAU−777と並びベストセラーとなったプリメインアンプである。
トーンコントロールはBASS,TREBLEにMIDRANGEを加えたTRIPLE TONECONTROL
が採用されており左右独立した調整が可能。思った通りにクリアな音を聞かせてくれた。
・4chシンセサイザー SANSUI QS-1
手軽に4チャンネルサウンドが楽しめるという事で購入した。(体験する為)
今で云うサラウンドシステムとほとんど同じものでじっくりと音楽を聴くには必要ないと思う。
大きめの4つ並んだVUメーターが同時に音に合わせて動くのを見ていると臨場感が耳と目同時
に感じ取る事が「おおっ!」と思わせた
・パワーアンプ COLOMBIA POA-200
4chシンセサイザーを体験する為に追加購入する。 残念ながらそれ以外の利用は・・・・・・?
2ウェイ・3ウェイのマルチ出力用としては考えられるが
・ レコードプレーヤ− Pioneer PL-41A
ベルトドライブ駆動方式プレーヤー往年のベストセラー機、しっかりとした作りでその当時自作
のマニアにメーカー製プレーヤーシステムを認知させた機器とか歴史的役割を果たした一品。
ベルトの欠点は時間の経過と共に伸びてしまい定期的に交換が必要となってくる事だった。
・ FM/AMチューナー COLOMBIA TU-300
FM放送のエアチェックの為に購入、
・3ウェイスピーカーシステム Pioneer CS-E700
あこがれの30cmコーン型ウーハースピーカー、これもベストセラーとなった製品。
サランネットを外しておくだけでインパクトがあった。高域の広がりはさすがと。
2ウェイ・3ウェイのマルチ出力用にも対応していた。
・オープンリールテープデッキ TEAC A-2300
知人から譲ってもらった機械、オープンリールはやはりTEACである。
当機ではなく38/sの音が聞きたいと思ったがとても手に負えるものでは無かった。
・ MM式カートリッジ DENON DL-107
MCではなくMM式カートリッジだが、レコード針はネジの固定式
しっかりとした音を出し高かった交換針だが結構長く使用した。
しかしMC式カートリッジにしてからはほとんど使用していないというか今はCD
になりカートリッジを使用する機会はめっきり少なくなった。
こうした中でカートリッジにも興味を持ち始め、聞き比べるには購入するしかないと思い手に入れたのがアメリカのメーカーSHURE(シュアー)とEMPIRE(エンパイア)で共に日本では好評を得ていたものの、交換針が高く海外品という事もあり聞き比べで使った以降は未使用でもったいない話ではあるが、ほぼ新品のままケースに入れて保管している。
他にカートリッジで興味があったメーカーは
品川無線(グレース)・オーディオテクニカ・オルトフォン等で購入を考えていたが、これ以上カートリッジを増やしてもそんなに聞く時間も無いと思いそのままになる。
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COLOMBIA FM/AMチューナー TU-300 |
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Pioneer 3ウェイスピーカーシステム CS-E700 |
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TEAC A-2300 オープンリールテープデッキ |
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DENON MM式カートリッジ DL-107 |
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SHURE MM式カートリッジ M95ED |
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EMPIRE MM式カートリッジ 4000D/1 |
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じっくりと音なり音楽なり聞き込んで行くと味わう能力が豊かになってゆくもので耳が肥えて行き、やがては現在の機器の能力に物足りなさを感じてしまうのか不満を持ち始め、更にグレードアップを考えるのだが、金を掛けたほどには音が良くなった印象は得られずがっかりしてしまうか、もしかして自己満足に陥るかも知れない?
どこかの記事に”3万円のアンプと100万円超のアンプの違いはどうなのか実証してみよう”という実験があり、30倍以上高いアンプがそれだけいい音が出せるのか違いが解るかという内容で、出席者に何種類かの音を聞き比べてチェックしてもらうもの、当然高額のアンプが出す音が低額のアンプが出す音より良く聞こえるはずなのだが、チェックした結果はそうとも云えなかったとか?
それから音の善し悪しを決める要素の一つに回転機器のワウフラッター(回転ムラ)があり、数値が出来る限り小さい方がいいし大きくなると聞きづらくなり疲れるものである。 又ワウフラはレコードプレーヤーを初めとし、カセットデッキ、CDプレーヤー等でカタログを見るとほとんど数値が表記されており購入の際は確認をされた方がいい。 高級機になればなるほど数値は良好になる。
音響機器も高級化してくると聴く音楽も曲の内容が変わってくるようで、それまでクラシックは聴く機会があまりなかった私はどちらかと云えばスクリーンミュージックとかヨーロピアン的(例えばポールモーリア・レーモンルフェーブル・フランクプールセル・フランシス・レイ等)な音楽を聴いていたものだが、だんだんにそれでは物足りなくなってくるのが不思議で、後にはクラシックにのめり込んで行くような気がした。
クラシックも聞き込んで行くとイントロを聴いただけで、その曲名作曲者名が解ってくるものだが、曲をある程度絞って更に聞き込んで行くと同じ曲を聴いていても今度は指揮者・演奏者まで解ってくる。又指揮者・演奏者の違いが解るようになると聴いていて楽しくなってくると実感した。
その様な中で自分では最後になるかも知れない4回目のシステム構築を思いつく。
それは昭和の終わりに近い頃に物色し始め平成元年頃に完成した。
後で考えるとそろそろオーディオブームが下火になろうとしていた頃で、CDの売上がレコードの売上を逆転したという時期、調べて見ると1986年(昭和61年)の事、あれから27年も経つんだと吃驚する。 (尚前年の1985年はまだ1割にも満たなっかったというから、この年に急伸したという事になる)
その頃国内でどんなニュースが有ったのか調べて見たら11月15日「伊豆大島三原山大噴火,21日全島民約一万人に避難命令」というのが、その他は記憶も薄れて来るような時が経っていた事である。 それから又その1年前1985年8月12日は日航ジャンボ123便墜落事故があり国内史上最悪の520名の死者を出した。
考えてみると消費税が初めて導入されたのが1989年(平成元年)で、その前後という事になる。 |
4.第四システム構築(現在まで) |
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DENONのMC式カートリッジ
DL-103C1(左)
信号伝送効率にすぐれたクラス1 LC-OFCを採用した、名器DL-103のリミテッド・モデル。
DL-103LCII(右)
オーディオロマンが最新テクノロジーで結晶した
話題のLC-OFC(線形結晶無酸素銅)線使用
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↑KENWOOD ダイレクトドライブ方式
レコードプレーヤー KP-1100 |
右は各コンポーネントを積み上げ自宅で使用している状態。尚解りやすいように全ての機器は電源を入のまま → |
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KENWOOD FM/AMチューナー KT-1100D |
↑Lo-D(日立) カセットデッキ D-707HX |
上部右の写真が私の現在のシステム (といってもこの20年以上はほとんど変化は無い)
一番の基本はレコードだと思い続けて来たので最初に考えたのがレコードプレ−ヤーの選択、当時ダイレクトドライブが主流となり(以前はベルトドライブだった)、その中でも高い評価を得ていたのが「DENON」と「KENWOOD」どちらにするか悩んだあげく決めたのは、理想的なボディの作り(X字型の高い剛性を持つダイキャスト製のフレーム)でロングベストセラーとなったKENWOODの「KP-1100」に決め、カートリッジはNHKと共同開発し以前より評判の高かったDENONの「DL-103LCU」(LC-OFC線の採用)を購入した。
次にFM/AMチューナーはこの分野では長い間ユーザーから高い支持を得ていたKENWOODの製品でその中でも中位機種の「KT-1100D」とはいっても上位機種並の高性能で、特にFM放送ではCD並みの音だとか?これに飛びつかない訳はない。
それを録音する(エアチェック)はあまりにも大きすぎるオープンリールは止め、カセットデッキにしたく探していると日本ステレオコンポグランプリを受賞したというLo−D(日立)の「D−707HX」は DOLBY HX PROを搭載、他社とは大きく異なるのは世界初のコンビネーション型3ヘッド(カセットデッキにとって理想的な構造)が使われている等、チェックしていくと素晴らしい内容にこれは絶対に購入しなければと思わせるものだった。
順序は逆になってしまったかも?知れないが次に検討したのがプリメインアンプ、予算は10万円以内でと考えた場合一番コストパフォーマンスが高いと思われた製品がDENONの「PMA−880D」で、D/Aコンバーターを搭載しており、MCにも対応、入力感度は0.2mV デジタル入出力にも対応、重いから良いとは云わないものの重量は15.7kg。
アンプとしての性能は十分以上だと考えて決定する。
スピーカーについても定評の有るDENONを検討、大きさは手頃(?)で32cmウーハーこのクラス初の「バイ・ワイヤリング・ターミナル」を装備との事、尚重量は一台33kg半端ではない重さではある。
家の中を移動するとなると大変な事である。
それが住宅情報があまり良くない事もあって、このスピーカを置くスペースが無くなり左の写真にある同じDENONの
「SC-CX303」と入れ替えする事となった。
外形寸法はW380×H673×D340mm 重量33.0kgに対し
W180×H296×D293mm 重量8.7kgと高さ幅共50%以下、重量に至っては1/4弱。
これでいて許容入力はどちらも200W、家の中で聞いている分にはほぼ今までと変わりのない音が出ている様に聞こえているつもりである。家の中のスペース的には本当に助かった。
それからこの他に大きく場所を取っていたプレーヤーが置けなくなり別の部屋に移動している。
その為残念ながら暫くはレコード鑑賞が出来ない状況になっており、解決方法としてアナログ音源のデジタル化を進めている所でもある。(実際には非常に時間が掛かり中々捗ってはいないが)
最後に検討したのはCDプレーヤーだった。
これほど急速にCDが普及しようとは思わなかったので一番最後になってしまった。
DENONの上位機種であり仕様を確認した上で購入、DCD−1630G当時見た目にはスマートなデザインだった。
以上でシステムが全部揃った訳である。
今思い出してみるとそれは1989年の事で平成元年、今(2013年)から早くも24年も経ってしまった事になる。
その後は事情もあってじっくり音楽を楽しむ時間も少なくなって行き、偶にFM放送を聴く程度?になっていた。
その偶に聞いていたFM放送が受信不能になるも保証期間外だしそのままに(平成7〜8年頃)、その後どうしても聴きたくなり修理依頼を出そうと思っていたら地元(山形)には営業所(サービスステーション)が無くなっていた。
NETで調べると窓口は横浜サービスセンターに早速TELで修理を依頼したのだが、購入後17年も経過していながら吃驚したのはその対応の良さ、思ったよりも費用も少なく短期間に解決しさすがはKENWOODさんと感謝する。(平成17年)
次に以前エアチェックで録り貯めていた音楽が聴きたくなりデッキにセットスイッチONしたもののテープが廻らない、故障だと思い日立のサービスへ依頼してみると、7年以上経過している為部品はなく修理は不能と冷たい返事が返ってきた。
技術の日立さん?やむなく他の方法をと思い知り合いの某音響メーカーサービスの方に依頼、するとベルト関係が全て駄目、部品がない為代用品で何とか可能という返事が有り無事使用可能となり解決した。(平成20年頃)
その後昨年(平成24年)になってカセットテープをCDにダビングする必要があった事から再度カセットデッキを使おうとしたしたら、ベルトが再度伸びてしまったのか動かない。
原因が解っており今度は自分で修理出来るはずと思い(原因はカバーを開けて確認)Webで調べて見ると色々な方々の奮闘記が数多く検索出来、その内容から必要なベルトの寸法が解った為販売先をWebで検索し入手出来た事から再度解決出来た。努力すれば何とかなるものだと痛感、メーカーから見放されても諦める事は無いんだと思った。
これでダビングが可能となった為、少しでも音質が良い状態で実行する方法をこれ又Webにて検索し、最適な情報を得て入手したのが左の写真ONKYOのUSBデジタルオーディオプロセッサー「SE-U55XU」だった。
もっとシンプルで安価なものもあったが、これを入手する事によって全てのアナログ音源を手軽にデジタル化出来る様になった。 時間は掛かるものの200本近く有ったテープは半分ぐらいCD化出来たろうか?これが終わったら今度はそれ以上保有しているLPレコードのCD化である。
以上音響製品でのトラブルはカセットデッキのベルトの劣化を除けば45年間で1回、チューナーの集積回路1個交換したのみでそれ以外は経験していない、日本製品の優秀さは素晴らしいと思う。(それ以外ベルトドライブ駆動式ターンテーブルを使用していた時代、ベルトの劣化によるベルト交換も2度程有りました)
私の現在のシステムは20年以上の年数を経過したが、今でも立派な音を出してくれておりこのままずーっと使い続けて行くつもりである。
平成になってからオーディオ業界の不況が年々酷くなって行き、倒産・オーディオ業界からの撤退・合併等が相次ぎ特に全盛時代にオーディオ御三家(サンスイ・トリオ・パイオニア)と云われた内の一社 山水電気(東証一部上場・かつての名門音響機器メーカー)が昨年倒産した事は、自分が一ファンだった事もあり、個人的に残念でならない。
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↓DENON CDプレーヤー DCD-1630G |
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DENON D/Aコンバーター搭載搭載
プリメインアンプ PMA-880D |
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DENON スピーカーシステム SC−880 |
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DENON スピーカーシステム SC-CX303 |
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ONKYO USBデジタルオーディオプロセッサー
SE-U55SXU |
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2013/09/08記 2013/09/08更新
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